3.11

あれから
2年が経ちました。章ちゃん出身県に住んでいるわたしは全く揺れは感じなくて、TVで知ったんだと思います。3時すぎに皮膚科に行って待合室でTVを観ていたら、仙台空港津波が到達して飛行機だけがある真っ平の滑走路(空港)をどんどん、どんどん津波が飲み込んでいってました。もしその誰もいないはずの滑走路にもし逃げ遅れた人がいて、その人が映ったらどうしようと思いながら観てたけど、幸い人の姿がなくてホッとしたことを覚えています。だけど、その同じ時間、他のところではたくさんの人が津波に飲み込まれていて...その事実にただ恐れることしか出来なかった。
その日、まるちゃんは日経エンタの取材を受けていて、2年前に載った時の編集後記にその時の様子が書かれていて、まるちゃんの男前っぷりに惚れ直したりして。この前載った記事と比べようとファイルを取り出したら、編集後記を切り抜いてなかったことに気づいてちょっと凹んでたんですけど、今日ツイでその時の編集後記が載ってるサイトをUPしてくださってる方がいて(ありがとうございます!)ありがたくも読み返してきました。

「その瞬間」、私はちょうど丸山隆平クンを取材していました。百戦錬磨のアイドルだけに、揺れ始めのときは動じず話し続けていた丸山クン。ただ、スタジオの重い鉄の引き戸が、揺れで面白いほどスライドするのを見て、「ちょっとテーブルの下にもぐりましょう」とライターと私を誘導。出口確保のために引き戸を必死で押さえるスタジオマンに彼は「そんなのいいから、こっちこっち!」と声を上げました。誤解を恐れず言えば、その行動はどんな言葉よりも説得力があり、この人の“人なり”がすべて見えた瞬間でした。関西出身の彼は思えば阪神大震災の経験者。冷静でいられた陰に、その記憶があったのかもしれません。焦るへっぽこ編集者から、この場を借りて感謝を。そして被災者の皆さんの平穏を。

まるちゃんの人となりが垣間見えてうれしかったことを思い出して、また読み返す事ができてやっぱりうれしいなと思う。大災害にまつわることでうれしいなんて言っちゃいけないかもしれないです...うれしいと思うこと、野外のことをいつまでも引きずっていたり、地域行事の煩わしさ、ご近所の憂鬱、そんなマイナスの感情も生きていればこそ味わえることなんだなぁと、今日お風呂に入りながらふと思いました。
まるちゃんが「悩みは人生の最高のスパイス」とどこかで言ったみたいで、botちゃんが時々ツイしてて、それを読むたび「そんなこと思えない」って思ってきたけど、確かにそうかもしれないなぁと、命あればこそ悩むことが出来る、ありがたいことなのかな...と思ったりしました。生きているから悩みもあるし、かなしいこともあるんですよね。そして生きているからまたたのしいことがあるし、うれしいことがあるんですよね。そんな事を思った今日でした。